北欧紅茶

紅茶を楽しむ。材料4つでひんやりおやつ「アールグレイスペシャルのアイスクリーム」

紅茶を楽しむ。材料4つでひんやりおやつ「アールグレイスペシャルのアイスクリーム」

みなさんアイスクリームはお好きですか?暑い夏の日も、なぜか寒い冬の日も、年中魅力的なアイスクリーム。実はご自宅でも簡単に作れてしまうおやつなんです。

世界各国の1人当たり年間アイスクリーム消費量は、オーストラリアを筆頭に、オセアニア、北米、北欧の消費量が多く、日本は17位。バニラやストロベリー、チョコ味もおいしいのですが、今日はアイスの豆知識とともに、北欧紅茶アールグレイスペシャルを使った、紅茶薫るアイスクリームの作り方をご紹介したいと思います。

アイスクリームの種類について

みなさん「アイス」と聞くといくつ種類が浮かぶでしょうか。フレーバーにするとたくさんのアイスクリームが存在しますが、市販のアイスクリームは、乳成分の量によって、種類別アイスクリーム、種類別アイスミルク、種類別ラクトアイス、種類別氷菓の4つに分けられています。
これらの定義と成分規格は、食品衛生法にもとづく「乳及び乳製品の成分規格に関する省令」と「食品、添加物等の規格基準」の2つの法律によって定められています。

種類別 アイスクリーム(乳固形分15.0%以上 うち乳脂肪分8.0%以上)
乳固形分と乳脂肪分が最も多く含まれています
種類別 アイスミルク(乳固形分10.0%以上 うち乳脂肪分3.0%以上)
乳固形分と乳脂肪分はアイスクリームに比べて少なくなっていますが、牛乳と同じくらいの乳成分を含んでいます。植物油脂が使われることもあります
種類別 ラクトアイス(乳固形分3.0%以上)
乳固形分は種類別アイスミルクよりさらに少なく、植物油脂が使われることもあります
種類別 氷菓(上記以外のもの)
乳固形分はほとんどありません。果汁などを凍らせたアイスキャンディーやかき氷などがあります

ちなみに、ソフトクリームは、省令上の分類ではなく、工程上のひとつの呼び名です。

ソフトクリームとは

ソフトクリーム

ソフトクリームは、フリーザーで-5℃〜-7℃程度にフリージングされ、アイスクリームのように固めないでそのまま食べるものです。アイスクリームの食べごろ温度は-8℃〜-14℃。それに対してソフトクリームの食べごろは-5℃〜-7℃と高めです。

ジェラートとは

ジェラート

ジェラートは凍ったお菓子を意味し、成分によってアイスミルクだったり、氷菓に分類されたりします。イタリアでは一般的にアイスクリーム類や氷菓をさします。食べごろ温度も-8℃〜-10℃くらいとなっています。

アイスの口溶けは「空気」に秘密あり!

アイスクリームは、凍っているのに口あたりがとってもなめらか。その秘密は「空気」にあります。アイスクリームに混ぜられた空気の泡や脂肪の粒子が冷たさを伝えにくくし、独特の組織とソフトな口あたりになります。この空気の混入割合が、一般的なアイスクリームだと高めに、ジェラートだと低めになっており、それが味わいや食感に直結しています。低いとコクのある味になり、高いとフワッと軽い食感になります。

今回はメレンゲの立て方に少しポイントを置き、空気の入れ方を工夫しました。また紅茶の薫り高い特製TEAシロップを使用することで、より口どけの良いなめらかな食感を追及しています。簡単なので今日のおやつにぜひ、作ってみてください。


紅茶を楽しむ。材料4つでひんやりおやつ。
「アールグレイスペシャルのアイスクリーム」レシピ
(調理時間:約30分 ※シロップ作成、冷やし時間を省く)

今回は2種類の紅茶アイスクリームをご紹介いたします。ベースは、北欧紅茶アールグレイスペシャルを使用した紅茶が優しく香る上品な一品。茶葉が入ると一層香り豊かに、そしてポリポリと茶葉やお花の食感も楽しめる、より紅茶好きさん向けの一品になります。
お好きな一方を選んでいただいても、ダブル紅茶でとことん紅茶を楽しんでいただいても構いません。お好みに合わせてチョイスしてみてください。(左:茶葉なし、右:茶葉あり)

材料 [ジップロックコンテナ正方形700ml×2個使用]

・たまご…2個
・きび砂糖…60g
・生クリーム35%以上…170cc
・TEAシロップ(下記より)…50g
・アールグレイスペシャル…(アイスベース200gに対し)3g

[TEAシロップ]

・湯…150cc
・アールグレイスペシャル…8g
・濃いめの紅茶…130cc
・きび砂糖…100g
※詳しくはこちら、TEAシロップの作り方(紅茶のワッフルに掲載)をご参考下さい


【下準備】
・最初に[TEAシロップ]を準備します。
・茶葉はミルしておきます。粒子が大きいと口に残るため、一度ふるいにかけることをお勧めいたします。
・卵は卵白、卵黄に分けておきます。メレンゲを立てますので、卵白は黄身が入らないように気を付けます。水分、油分が混じると泡立たなくなってしまいます。


作り方

1.[TEAシロップを作ります]お湯を沸かし茶葉を入れ、濃いめに紅茶を煮出します。茶葉を濾します。

2.漉した紅茶130ccを鍋に戻し、きび砂糖を加え砂糖を溶かしながら中火で8分ほど煮詰めます。少しとろみを感じるまでがひとつの目安です。

3.火を消し粗熱をとって、煮沸消毒した瓶に移します。冷ましておきます。

4.[紅茶アイスを作ります]卵白に砂糖を全量加え、しっかりと角が立つまでハンドミキサーを使って泡立てます。最初から砂糖が入ることで泡立ちに時間がかかりますが、濃密で強いメレンゲを作ることができるので根気強く立て続けましょう(約5分〜)。

5.しっかり角が立ったところで卵黄を加え、5周ほど全体を混ぜたらすぐ羽を止めます。

6.別のボウルで生クリームを8分立てにします。ツヤのあるピンと角が立った状態を目指しましょう。

7.生クリームにメレンゲを2回に分けて加え、都度ゴムベラできれい混ぜ合わせます。TEAシロップを回し入れ、ゴムベラで切り混ぜし、半量(約200g)を取り分けミルした茶葉を混ぜ込みます。

8.2種類のアイスベースをそれぞれフタつきの密閉容器に流し込み、冷凍庫で2時間以上冷やして完成です。

ポイント

・アイスクリームの食感を決めるのはやはり、メレンゲの仕上がりです。しっかり重たく濃密で、なめらかなコシのあるメレンゲを立てることで、冷凍庫に入れた後も空気を含ませるための混ぜ直しが不要になり、いつでもすくいやすい適度な固さをキープすることができます。

・深めのコンテナに全量まとめて冷やすと、固まるまでの時間は長くなります。

出来上がり♪

サクッと簡単にスプーンが入ります。お好きな器にそのまま流し固めてしまって、食べる際は器ごとお客様にお出しすることも可能です。
お味はコクのある、上品なミルクティ♪口あたりは非常になめらかです。

どちらも存分に紅茶を感じられます。アールグレイスペシャルのベルガモットの香りが心地よく、お花やフルーツの甘みがすっきりと活きていて、アイスクリームにぴったり!

茶葉入りは一段と紅茶の香りが豊かになり、見た目にも高級感が増しています。粒粒した食感が楽しい飽きのこない味わいです。

甘味はお好みで砂糖の量を調整することができるため、それもまた自家製ならではの醍醐味です。シロップを省き砂糖の量を50g〜ご調整いただきますと、簡単にバニラアイスも楽しめます。シロップは大変使い勝手がよく、ミルクで割って簡単ミルクティ、ホットミルクもこの季節大変おすすめです。少しのラム酒やブランデーをシロップと合わせ、手作りアイスにかけて召し上がっていただくのも、大人の方にはよいかと思います。

あたたかいストレートのアールグレイスペシャルを添えて、お部屋でぬくぬく、口福のひんやりおやつタイムをお楽しみください。

保存方法

・冷凍庫で保存します。いつでも食べやすいなめらか食感のアイスですが非常に溶けやすいため、必要分を取り分けたらすぐ冷凍庫にしまいましょう。一度溶けてしまったアイスは少し固めの食感になります。
・匂いが移りやすいのでしっかり密閉できる容器を使用してください。
・家庭の冷凍庫は扉の開け閉めが多く、庫内の温度変化も大きくなりがちです(-18℃以下をキープするのが難しい)。卵も過熱処理をしないレシピとなっておりますので、ご自宅用としてできるだけお早めにお召し上がりください。

<要冷凍>=-18℃以下の保存が前提!

実は、市販のアイスには賞味期限が書かれていません。消費者庁食品表示基準の規定により、「アイスクリーム類にあっては、期限及びその保存方法を省略することができる」と定められています。これらのことを受けて業界団体が定め、消費者庁及び公正取引委員会で認定された「アイスクリーム類及び氷菓の表示に関する公正競争規約」では、賞味期限を省略した場合には、一括表示の外側に「ご家庭では-18℃以下で保存してください」、または「要冷凍(-18℃以下保存)」などと記載されています。

まとめ

シンプルな材料で、混ぜるだけのあっという間。なのにこんなにも香り豊かな紅茶のアイスクリームがご自宅で作れるなんて、幸せです。気軽にお試しいただける自家製アイスクリーム。今夜のお風呂上りには、お気に入りのカップによそって、ひんやりパクっと好きなだけお楽しみいただけますよ♪アールグレイスペシャルの心地よい風味にきっとリラックスでき、ぐっすり眠れることでしょう。さあ、明日も元気にがんばって!

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