北欧紅茶

気軽なスウェーデン料理、ピッティパンナ

気軽なスウェーデン料理、ピッティパンナ

ピッティパンナという可愛らしい名前がついた料理ですが、実は残り物の料理とも呼ばれています。ニシンの酢漬けと食べたりミートボールの付け合せにしたりと、スウェーデン料理にはじゃがいもが欠かせません。そんなじゃがいもが余ってしまった時に、細かくさいの目に切り、肉類と合わせて炒めた料理がピッティパンナです。

今回はウィンナーとベーコンを使いましたが、チキンやビーフなどを使うと残りもの料理とは言えないような豪華な一品に仕上がります。

ジャーマンポテトと似ている?

ピッティパンナの材料を見ると、ジャーマンポテトとよく似ています。じゃがいもとウィンナーやベーコンを使う点では同じですが、違う点がいくつかあります。まず、切り方です。ピッティパンナはじゃがいもや肉類をさいの目にします。レストランなどのピッティパンナはじゃがいもと肉類をできるだけ同じ大きさに揃えて、より美しく仕上げます。
そして、大きく異なる点は、目玉焼きとビーツをのせることでしょう。半熟の目玉焼きがとろりととけ、ビーツは目にも鮮やかでいちだんとお皿を華やかにしてくれます。また、本場のスウェーデンでは目玉焼きではなく、半分に割った殻に卵黄を入れて、料理が温かいうちに混ぜて食べることもあるようです。

栄養豊富なビーツ

ビーツというと代表的な料理はロシアやウクライナのボルシチですが、スウェーデンでもビーツを使った料理がいくつかあります。小さく切ったビーツとりんごを混ぜたピンク色をしたサラダや、料理の付け合せにもスライスしたビーツをのせます。

見た目にも鮮やかなビーツですが、その栄養価も目をみはるものがあります。まず、ミネラル成分の豊富さ。ナトリウム、マグネシウム、リン、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラル成分がビーツは豊富にあります。
ビーツの赤い成分はベタレインという色素です。ブルーベリーなどの色素のアントシアニンは含まれていません。

生のままでは、日本のスーパーではなかなか見かけませんが、最近では缶詰のものが売っています。今回はピクルスではなく、缶詰のあらかじめスライスされた水煮を使いました。癖がありそうな鮮やかなビーツですが、ほのかに甘くてとても食べやすい野菜です。ピッティパンナに数枚添えて、ビーツの缶詰が余ってしまったら、刻んでポテトサラダやスープ、ハンバーグなどに入れてみてください。普段の料理が綺麗なピンク色に変わり、ハッとする一皿になるでしょう。

ピッティパンナの作り方

材料(2人分)

じゃがいも・・・3個
玉ねぎ・・・1/2個
肉類(ソーセージやベーコン、豚肉など)・・・150g
バター・・・適量
卵・・・2個
ビーツの水煮 or ピクルス・・・4枚
塩・・・適量
胡椒・・・適量

作り方

1. じゃがいも(皮付きのままでもよい)、玉ねぎ、ソーセージ、ベーコンを細かくさいの目に切る。じゃがいもは水にさらしておく。

2. フライパンにバターをおとし、玉ねぎを炒める。透明になってきたら、水気を切ったじゃがいも、ソーセージ、ベーコンを加えてじゃがいもに火が通るまで炒める。

3. 塩、胡椒をして味付けをする。

4. 半熟の目玉焼きを作る。

5. 2を皿に盛り、目玉焼き、スライスしたビーツの水煮を盛り付ける。


美味しく作るポイント

ここではビーツの水煮を最後に添えましたが、はじめからさいの目に切ってじゃがいもなどと一緒に炒めてしまっても構いません。また、今回は生のじゃがいもを炒めましたが、あらかじめ茹でておいたじゃがいもでも美味しく作れます。

ピッティパンナのお供にはぜひ、北欧紅茶のティーセンターブレンドをお飲みください。ミルクティーにしても美味しいこの紅茶はシンプルでいて、深い香りがあり料理にもよく合います。

まとめ

日本でも身近な食材で作れるピッティパンナは、朝食や軽めの昼食にぴったりな料理です。目玉焼きとビーツが彩りを加えピッティパンナの素朴な魅力を引き出しています。ぜひ、気軽な気持ちで作ってみてくださいね。

Profileこのレシピを考えた人

市東 玲美奈

東京から会津に移り住みスカンジナビア料理や郷土食を学び、菓子の卸やケータリングなどを行う。自然や植物を生かした料理や菓子製作の活動もしている。栄養士。

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