北欧紅茶

サーモンのクリームスープ、「ロヒ・ケイット」

サーモンのクリームスープ、「ロヒ・ケイット」

フィンランドといえば魚介料理が有名な印象があります。
そんな魚介料理の中で、日本でも人気があるのが今回取り上げる「ロヒ・ケイット」です。野菜とサーモンの旨味を存分に味わえる、絶品スープをご紹介いたします。

アトランティックサーモン

北欧の食材といえば真っ先に思い浮かべるのは、サーモン。
北欧・ノルウェーはサーモンの漁獲量世界第一の国です。養殖も盛んに行われており、日本でも寿司ネタとして人気を博しています。スーパーで見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。

現在では天然ものよりも養殖のサーモンが多く流通しており、日本で見かけるものは基本的に養殖のサーモンです。養殖であればアニサキスなど寄生虫の危険性も低く、安心できるポイントですね。

フィンランドで食べられるサーモンもこのノルウェーで獲れる「アトランティックサーモン」です。
アトランティックサーモンは、他のサーモンと比較すると全体的に脂肪分が多く、口の中で解けるような舌触りと、サーモンの風味を強く感じる濃厚な味わいが特徴です。煮込み料理やムニエルなどに向いており、今回ご紹介するロヒ・ケイットにはぴったりの種類です。

北国故の食糧事情

フィンランドはその気候柄、冬場に手に入れられる野菜の数は多くありません。やはり葉物野菜はどうしても入手が難しく、保存が効いたり、耐寒性の高い作物が主要な食材となっています。人参とじゃがいもはまさにこういった食材であり、北欧の冬において、貴重な栄養源でした。

現代においては農作技術の向上やEUの自由貿易によって、冬場に入手できる野菜の数も増えてきています。でも、こうして便利になった現代でも、シンプルな煮込み料理は愛され続けているのです。

今回ご紹介する「ロヒ・ケイット」も、そんなシンプルな煮込み料理の一つです。人参とじゃがいも、そしてサーモンを煮込んだクリームベースで優しい味わいのスープです。

切って、お鍋に入れたら、あとは煮るだけ。手間も失敗もなく、味は絶品という、寒い冬にはぴったりな一品をご紹介いたします。

ロヒ・ケイットのレシピ

材料

・サーモン …400g
・じゃがいも …4個
・人参 …2本
・長ネギ …2本
・バター …30g
・オールスパイス …2粒
・ローリエ …1枚
・生クリーム …200cc
・水 …800cc
・ディル …3〜5房 お好みで
・胡椒 …少々
・塩 …小さじ1
・コンソメ …小さじ1

手順

下ごしらえ

・長ネギはみじん切りにしておきます
・じゃがいもは食べやすい大きさに、人参は乱切りにしておきます
・サーモンも食べやすい大きさに切っておきます
・ディルは葉と茎に分けておきます


作り方

1. 鍋にバターと長ネギを入れ、弱火で炒めて香りを出します。

2. 人参、じゃがいも、水、ディルの茎、オールスパイス、ローリエ、コンソメを入れ、人参とじゃがいもが柔らかくなるまで、15〜20分煮込みます。

3. ディルの茎を取り出し、生クリームとサーモンを入れて5分程度煮ます。

4. 味を見て、塩と胡椒で味を整えて下さい。

5. 最後に、火を止めてからディルの葉を入れて完成です。盛り付ける際にディルの葉を、刻まずに房ごと飾り付けて下さい。

コツ・ポイント

・ディルの葉の香りを最大限に活かすため、火を止めてから投入するのがポイントです。お皿に持ってからディルを散らしても良いでしょう。
・今回のレシピは、少し塩分控えめの優しい味わいに設定してあります。お酒と一緒に楽しみたい方や、しょっぱめが好きな方は少しずつお塩を加えて好みの塩分に調整して下さいね。
・じゃがいもと人参が煮崩れてしまうと、食感が少しざらついてしまうので、温め直すときはお鍋ごとではなく電子レンジを使用するのがお勧めです。


ロヒ・ケイットの魅力

体の芯から温めてくれるような、贅沢で濃厚なクリームの味わいが何よりも魅力的です。クリームベースのお料理は味がぼやけがちになってしまうことが多いのですが、このお料理ではディルの苦味と香味、それから胡椒の刺激が全体の味を引き締めてくれています。

それから、非常にシンプルな手順で作成できるのも、作りやすくて嬉しいポイントです。材料さえ揃えてしまえば30分程度で完成してしまう手軽さは、家庭料理ならでは。材料も日本で集めやすいものばかりなので、「今日の夜食べよう!」と思ったら、お仕事の帰りに立ち寄ったスーパーで食材を揃えることができてしまいます。

使用する具材もシンプルですし、塩加減だけ気をつけておけば酷い失敗も起きないお料理です。気軽に、手軽に、北欧を感じられるものを食べたい時に、ぜひお試しください。

寒い日に、北欧紅茶と一緒にお楽しみ下さい

今回ご紹介したロヒ・ケイットは、こってりとした味わいと、ほっと息をつきたくなってしまうような暖かさが嬉しい一品なので、ぜひ冬の寒い夜にお試しいただきたいレシピです。

体の芯まで冷えてしまうような日には、ぜひ、北欧紅茶の《スパイスブレンド》をご一緒に淹れてみて下さい。ロヒ・ケイットのクリームやサーモンの香りと絡み合って、素晴らしい食べ合わせをお楽しみいただけます。

スパイスブレンドのエキゾチックな香りは、寒いお外から帰ってきて、ゆっくりと一息つきたい時にもぴったり。かじかんだ指先を温めるためにも、ぜひホットでお楽しみ下さい。牛乳を加えてミルクティーにしても美味しく召し上がっていただけますよ。

まとめ

今回は日本でも人気のフィンランド料理、「ロヒ・ケイット」をご紹介しました。カリカリに焼いたバゲッドや、ガーリックライスを添えて召し上がっていただいても美味しいです。

とっても簡単に作れる一品なので、普段とはちょっと違う味わいのスープを食べたい気分の時に、ぜひチャレンジして下さいね。

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