北欧紅茶

紅茶のビスコッティ

噛みしめるほどに紅茶とナッツの風味が広がる♪「紅茶のビスコッティ」

ビスコッティは、イタリアで広く親しまれている伝統菓子。硬くて素朴な味わいで、ワインやコーヒーに浸したり、ジェラートとともに食べられています。今回はそんなビスコッティについてのお話と、北欧紅茶のティーセンターブレンドを使う「紅茶のビスコッティ」をご紹介します。

イタリアの硬いクッキー「ビスコッティ」とは

ビスコッティ(biscotti)は、イタリアの伝統菓子のひとつ。アーモンドがたっぷり入った堅焼きクッキーで、イタリアの家庭にはそれぞれのビスコッティのレシピがあるといわれます。
ビスコッティには、「2度焼いた」という意味があり、最初は生地を塊のまま焼き、一度オーブンから出してカットし、もう一度焼くのが大きな特徴です。ザクッとした硬い食感で、噛めば噛むほど、芳ばしいアーモンドの味わいが広がります。
2度焼きするので驚くほど硬く、その硬さがクセになりますが、水分が抜けており保存性が高いお菓子です。とても硬いため、イタリアでは甘いワインやコーヒー、ジェラートに浸して、やわらかくしてから食べられています(※1)。

ビスコッティとカントゥッチ、なぜ名前がふたつある?

ビスコッティは古代ローマ時代からあるという記録がありますが、現在のような2度焼きスタイルのものは、十字軍の時代からになります。もともとは保存用に、長い遠征に持っていくために2度焼きするようになったようです。 ビスコッティは正式にはビスコッティ ディ プラート(biscotti di prato)とも呼ばれ、イタリアトスカーナ州の北西にあるプラートで中世に誕生しました。
日本では「ビスコッティ」という名前でおなじみですが、カントゥッチ(cantucci)やカントゥッチーニ(cantuccini) とも呼ばれます(カントゥッチーニは小さいカントゥッチのこと)。かんだ時のカリッとした音が歌う(canto)ように聞こえると、「小さな歌」「鳥のさえずり」という意味の名前が付きました(※2)

なぜ2つの名前で呼ばれるのか、実はビスコッティとカントゥッチの違いにはいくつか説があり、バターが入るか入らないかの違いという説もあります。現在では内容は同じものでもトスカーナ地方ではカントゥッチ、そのほかの地域ではビスコッティと呼ばれています(※3)。その一方で、小ぶりなクッキー菓子自体のことを、イタリアではビスコッティと呼ぶこともあります。

ビスコッティの種類

イタリアでは、シンプルにアーモンドのみが入るタイプに加えて、ナッツ類やドライフルーツ、チョコレートなどが入るタイプも多く見られ、バリエーションが豊富です。北部・中部・南部など、土地によっても材料や食感に違いがみられます。
特徴あるものをあげると、西シチリアのごまをたっぷりまぶして作る「ビスコッティ レジーナ(biscotti regina)」は、栄養価が高くかつてはごまが高価だったことから「女王のビスコッティ」とも呼ばれます。
またシチリア全土で作られている「ビスコッティ ディ マンドルレ」(biscotti di mandorle)は、アーモンド・卵白・砂糖で作られます。粉が入らないため硬くなく、ソフトな食感です。
現在ではあえて2度焼きしないやわらかいタイプやスパイスなどのフレーバーを付けたもの、チョコレートがけしたものなど、お店によってさまざまなタイプが売られています。

焼き型不要でお手軽。芳ばしい「紅茶のビスコッティ」レシピ(調理時間:約55分 ※冷ます時間は除く)

噛むほどにおいしいビスコッティ。北欧紅茶のティーセンターブレンドの茶葉を混ぜ、紅茶風味に仕上げます。生地が硬くなりすぎないよう、くるみを配合しました。ホワイトチョコレートを混ぜることで、チョコレートの甘味が紅茶の風味を引き立てます。2回目の焼き具合で、硬さは調整が可能ですよ。

材料 [約15個分]

・卵/1個
・きび砂糖やブラウンシュガー/50g
・ごま油(製菓用)/大さじ1杯
・薄力粉/120g
・ベーキングパウダー/小さじ1/2杯
・北欧紅茶のティーセンターブレンド/5g
・アーモンドプードル/20g
・アーモンド(無塩・ホール)/40g
・クルミ(無塩)/40g
・ホワイトチョコレート/50g

【下準備】
・アーモンドやクルミはオーブンやトースターで焼いてさまし、荒く刻んでおきます
・ホワイトチョコレートは荒く刻んでおきます
・薄力粉、ベーキングパウダー、アーモンドプードルは合わせてふるっておきます
・卵は常温に戻しておきます
・オーブンは180℃に温め始めます

作り方

1.ビスコッティ生地を作る

①ボウルに卵ときび砂糖を加え、泡立て器でよくすり混ぜます。

②ごま油を加え、よく混ぜ合わせます。

③ふるっておいた粉類と北欧紅茶のティーセンターブレンドを加え、ゴムベラまたはカードで切るようにさっくりと混ぜ合わせます。

④8割程度粉類が生地になじんだら、アーモンド、クルミ、ホワイトチョコレートを加えて混ぜ合わせます。混ぜすぎると固くなるので、気を付けましょう。


2.成形しオーブンで焼く

⑤クッキングシートを敷いた天板の上に④をのせ、表面を平らにならし、厚さ1僂梁扮澤舛砲覆襪茲手で成形します。生地がべとつく場合は、ごく少量の水や油(分量外)を付けながら、形を整えましょう。

⑥180℃のオーブンで15分焼きます。焼けたら網の上にのせて、粗熱を取ります。


3.カットして再度オーブンで焼く

⑦⑥が完全に冷めたら1儻にカットし、断面を上にしてクッキングシートを敷いた天板の上に並べます。

⑧150℃のオーブンで10分~30分焼きます。触ってみて、固くなっていたらOK。オーブンから取り出し、天板にのせたまま冷ましたらできあがりです。


上手に作るポイント

生地を2度焼きして作るビスコッティ。2回目のオーブンに入れて長く焼くほど、乾燥してガリガリに固く仕上がります。あまり固くしたくない場合は、表面だけさっと固く焼けばOK。逆にしっかりと焼きたい場合は、途中で裏表をひっくり返すとよいでしょう。お好みで焼く時間は加減してくださいね。
今回はアーモンド・クルミ・ホワイトチョコレートを混ぜましたが、ナッツ類やドライフルーツはお好みでOK。アーモンドのみで作ると、より硬い食感に仕上がります。

硬さは調節可能!ポリポリ噛むほどに、紅茶とアーモンドの風味が口いっぱいに広がる

スティック状のビスコッティは、ワンハンドでつまみやすい形。ほおばると、ザクッという食感とともにビスコッティがほろっとほどけ、噛むほどに小麦粉の芳ばしさと紅茶やアーモンドの風味が口いっぱいに広がります。
生地にアーモンドプードルを混ぜ、アーモンドの量を減らしクルミを加えました。2回目の焼きを15分ほどに抑えて調整すると、焼きすぎずほどよい硬さに。
北欧紅茶のティーセンターブレンドを使うと、すっきりした茶葉の風味が付きます。渋味が少ないので茶葉ごと食べても後味がよく、噛むほど旨味が広がるビスコッティにぴったりです。口に残る紅茶とアーモンドの余韻が、とても芳醇。
甘味は強くないので、北欧紅茶のストレートティーやミルクティーと合わせるのがおすすめ。硬く焼いた場合は、定番のワインのほか、北欧紅茶のミルクティーに浸しながら食べてもおいしいですよ。特別な道具がいらず気軽に作れるので、ぜひご家庭でお試しくださいね。

まとめ

イタリアの伝統的な焼き菓子ビスコッティ。2度焼きするユニークな作り方で、水分が抜けてとても硬いのが特徴です。北欧紅茶のティーセンターブレンドで作る紅茶のビスコッティは、小麦粉やアーモンドの味とともに紅茶の風味が広がります。ホワイトチョコレートの甘味で紅茶の風味が引き立ち、硬すぎないのでそのままでもポリポリ食べられますよ。型いらずで作れるので、ぜひご家庭で作ってみてください。

Profileこのレシピを考えた人

Raico

パティシエ兼フードライター。
情報誌の編集・ライターとして勤務後、パティシエとしてホテル・洋菓子店・カフェレストランにて修行を重ねる一方で、マクロビオティックや薬膳など複合的に食分野を学ぶ。
「食べることは生きること」。“美味しいものに出会う”一期一会を楽しみながら、居心地のいい空間を探し中。

《資格取得》
製菓衛生師
フードコーディネーター
フードアナリスト
ラッピングコーディネーター

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