北欧紅茶

ディルが香るラム肉煮込み「ディルショット」

ディルが香るラム肉煮込み「ディルショット」

北欧料理に欠かせない、「ディル」。わずかにピリッとする苦味と爽やかな香味が特徴のハーブです。魚介類との相性がとても良いですが、北欧では肉や卵の料理に添えられることも多く、様々な料理に登場します。
今回はそんなディルをふんだんに使った肉料理、「ディルショット」を、北欧紅茶のティーセンターブレンドを使ったアレンジでご紹介致します。

ディルの特徴

ディルは北欧に限らず、世界各地で古代から使われている歴史の古いハーブです。花、種子、葉、茎全ての部位が利用でき、ドライハーブとしても重宝されていますが、北欧料理ではフレッシュハーブの葉と茎がよく登場します。
「魚のハーブ」と呼ばれることもあり、魚介類との相性が非常に良いのですが、魚に限らず広い食材に合わせることができる、対応力の高いハーブです。
魚のカルパッチョやマリネはもちろんのこと、オイルに漬け込んで香りを出したり、葉をそのままサラダに混ぜてしまっても美味しく食べられます。
ピリリと走る酸味や爽やかな後味が特徴で、臭みとりから香り付けまで幅広い使い方ができる、非常に優秀なハーブなのです。

北欧はサーモンやニシン、タラ、エビ類などのシーフードが有名な土地も多く、様々な料理にディルが使われています。
フレッシュハーブを使う場合、乾燥させてしまうと香りが飛びやすいハーブなので、使いきれずに保存する時は、水を貼ったコップに立ててビニールで覆ってあげたり、刻んで冷凍保存をするのがお勧めです。

魚以外の食材とディルの相性

上述したように、幅広い食材に対応できるディルですが、肉料理に使う場合はどうでしょうか。
独特な癖がある肉の場合には癖を緩和してくれたり、味がぼやけてしまいやすいクリームベースのソースを作る時には、酸味と苦味で味を引き締めてくれたりします。
今回ご紹介する「ディルショット」は、ラム肉を使ったクリームベースのお料理です。ラムの香りには好き嫌いがありますが、このお料理は「ラムの香りがするからこそ美味しい」と感じられる一品に仕上がっています。

ディルショットの作り方

ディルとラムの香りが嬉しいディルショットですが、今回はさらに北欧紅茶の《ティーセンターブレンド》を加えて、2色のソースに仕立てました。
力強い味わいのティーセンターブレンドでしか楽しめないソースをお楽しみください。

材料

材料

・ラム肉(チョップが美味しいですが、ロースでも) 400〜500g
・玉ねぎ 大1個
・人参 1〜1.5本
・セロリ 1本
・ディル 5〜6房
・タイム(フレッシュ) 2束
・ローリエ 2〜3枚
・ホワイトペッパー 10粒
・塩 小さじ1〜2
・水 1,000cc

【ソース】
・バター 30g
・薄力粉 大さじ1.5
・生クリーム 200cc
・ラムの煮汁 200cc
・砂糖 大さじ1
・ティーセンターブレンド 5g
・酢 小さじ1~2

手順

【下ごしらえ】
・ラム肉は食べやすい大きさに切っておく。
・玉ねぎは串切りにする。
・人参は乱切りにする。
・セロリは3cm程度の長さに切っておく。
・ディルは葉と茎に分けておく

1. ラム肉を一度茹でこぼします。鍋に入れ、しっかりと沈むくらいの水で一度沸騰させ、お湯を全て捨て、肉を流水で軽く洗います。

2. 鍋に再びラム肉を入れ、タイム、ローリエ、ディルの茎、ホワイトペッパー、塩、水を加え、蓋をして沸騰させ、中火で1時間半煮込みます。

3. 鍋に玉ねぎ、人参、セロリを加え15分程度煮ます。その後ざるを使って煮汁を濾し、野菜と肉を取り出しておきます。煮汁はソースに使うので捨てないでください。

4. ソースの作成

 4-1. フライパンにバターを入れ、弱火で溶かします。全て溶けたら火を止め、薄力粉を入れてダマがなく、滑らかになるまで混ぜます。
 4-2. 再び弱火にかけて、とっておいた煮汁200ccを少しずつ加えながらよく混ぜます。
 4-3. 生クリームを少しずつ加え、同じようによく混ぜて行きます。

 4-4. 砂糖を加え、しっかりと混ざったら火を止めて、刻んだディルの葉を加え、味を見ます。

5. ソースの半分を別の鍋に取り分けます。
 5-1. 片方のソースには酢を入れます、小さじ1杯で味をみて、酸味が足りなければ少しずつ酢を加えてください。

 5-2. もう片方のソースにはティーセンターブレンドの茶葉を加えてください。
 5-3. どちらのソースも味を見て、物足りなければ塩で味を整えてください。

6. 野菜と肉を盛り付け、2色のソースをかけて完成です。

ディルショットの魅力

今回ご紹介したディルショットは、ティーセンターブレンドを加えたアレンジです。
本来はディルとお酢と生クリームの甘酸っぱいソースでいただくお料理なのですが、そこに紅茶の香りを加えることでさらに楽しみがいのある一品となっています。
ティーセンターブレンドは北欧紅茶の中でも茶葉自体の香りが強く、まろやかな味わいながらもしっかりと紅茶を感じられるのが特徴です。
ラムとディルの強い香りに負けず、ぶつかり合うこともなく、見事に調和するのは数ある北欧紅茶の中でもこのティーセンターブレンドのみでした。
生クリームを使っているソースですが、紅茶とディルの香りで、思っていたよりもさっぱりと召し上がっていただけます。

ティーセンターブレンドがベストマッチ

今回、ソースのアレンジに利用したティーセンターブレンドは、一緒にお飲みいただいても最高の相性を実感していただけます。
食後に一口、飲んでみてください。お料理の後味を損なうことなく、口中をリフレッシュさせてくれますよ。
普段のティータイムにお飲みになる場合は、まろやかな味わいをお楽しみいただけるので、ミルクティーがおすすめです。

まとめ

北欧料理で頻出するハーブ、ディル。お肉や魚との相性はもちろん、紅茶との相性も非常によく、とっても使いやすいハーブです。
今回ご紹介した「ディルショット」は、煮込みとソースを別に作ったり、2種類のソースを用意したりと、少しだけ手間の多いレシピですが、その分、ディルの良さを存分に楽しんでいただける一品です。
休日など、少しお料理に時間をかけられるタイミングで、ぜひお試し下さい。

Profileこのレシピを考えた人

菅原 まりこ

湘南エリアのカフェ勤務調理師。
過去には多国籍料理店に勤務し、メニュー開発や調理指導を行っていました。世界の様々な食材を扱って、様々な異国料理を作成しています。
料理の楽しさや新しい食材の使い方を発信すべく、ライターとして活動しています。

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