さわやかでぶどうの甘味が引き立つ♪ 「シャインマスカットと緑茶のグリーンティーゼリー」
甘くて皮が薄く、プリッとした果肉の弾力が美味しいシャインマスカット。ジューシーな果汁がたっぷりで、生のまま食べるだけでなく、スイーツにしてもおすすめです。今回はそんなぶどうの中で近年人気急上昇中のシャインマスカットについてのお話と、相性のいい北欧紅茶のロイヤルセーデルを合わせた「シャインマスカットと緑茶のグリーンティーゼリー」をご紹介します。
ぶどうの種類
ぶどうは生のまま食べるのはもちろん、干しぶどうやワインに加工したりと、私たちにとって身近なフルーツのひとつです。歴史はとても古く、紀元前3000年ごろには現在のヨーロッパのあたりで栽培されていたことがわかっています。
ぶどうというと大粒の巨峰やピオーネ、小粒のデラウェア、緑色をしたマスカットなどが思い浮かびますが、生食用とワインなどの加工用ともに多くの品種があります。日本で確認されているもので100種類あるといわれ、毎年新しい品種が生まれていて種類が増えています。
ぶどうの分類
ぶどうには色で分けると「黒系」「赤系」「緑系」の品種があります。以下に生産量が多いものや有名なものなどや主なものをあげます。
黒系 ─ 巨峰・ピオーネ・藤稔・ナガノパープル・スチューベン・ブラックビートなど
赤系 ─ デラウェア・甲斐路・ロザリオロッソ・ルビーロマンなど
緑系 ─ シャインマスカット・ゴールドフィンガー・瀬戸ジャイアンツ・マスカットオブアレキサンドリアなど
ぶどうの色の違いはなぜ?
ぶどうは、遺伝子の違いによって果皮の色に違いがあります。アントシアニンという色素を含んでいるぶどうは「黒系」または「赤系」になり、多く含んでいるものほど果皮が黒くなります。そしてアントシアニンにも種類があるため、含んでいるものによって色に違いがあります。
一方で「緑系」のぶどうは、アントシアニンを持つ遺伝子を含んでいません。よってアントシアニンの含有の有無や種類によっても、ぶどうの品種ごとに味が異なってくる、というわけです。
近年人気の「シャインマスカット」とは
2006年に品種登録された比較的新しい品種で、「安芸津号」と「白南」を掛け合わせて誕生しました。巨峰ほどの大きさのだ円形で、果汁は多くて酸味や渋みが少なく、糖度が20度ほどもある甘いぶどうです。実はプリッとした弾力があり、ジベレリン処理により種がありません(一部を除く)。皮がとても薄いため、まるごと食べることができます。
親である安芸津号が、「ぶどうの女王」と呼ばれる「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を掛け合わせている品種のため、シャインマスカットも甘味の強さと独特のマスカット香があります。祖父母品種の長所はそのまま生かし、短所がなくなっているうえに、日本で育てやすいなど生産面でのメリットもあり、年々生産量が増えています。味・食感・香りの良さが揃った、人気のぶどう品種となっています。
7月中旬から9月にかけてが旬で、8月中旬まではハウスもの、それ以降は路地ものが市場に出回ります。主な産地は山梨県、長野県、岡山県、山形県などです。
おやつや食後のデザート、おもてなしにも♪「シャインマスカットと緑茶のグリーンティーゼリー」レシピ
甘くて皮が薄いシャインマスカットは、ぷりっとした果肉の弾力があって、生で食べるとおいしいですよね。相性のいい北欧紅茶のロイヤルセーデルとともに軽くコンポートにしながら、ゼリーで固めてさわやかなスイーツに仕上げました。シャインマスカットのほかに、緑系の品種のぶどうがよく合いますよ。
材料 [4人分]
・シャインマスカット/½〜1房
・北欧紅茶のロイヤルセーデル/5g
・水/500ml
・グラニュー糖/60g
・粉ゼラチン/10g
・冷水/50ml
・レモン汁/10g
【下準備】
ゼラチンは冷水の中にふり入れて、ふやかしておきます。
作り方
1.マスカットを半分にカットする
①マスカットは枝から実を外してよく洗います。包丁で縦半分にカットしましょう。種が入っている場合は、取り除いてください
2.ゼリー液を作る
②鍋に水とグラニュー糖を入れて中火にかけます。沸騰したら火を止めて、茶葉を加えて煮出します。5分ほど蒸らします。
③こし器で②をこして茶葉を取り除いたら、ふやかしたゼラチンとレモン汁を入れて軽く混ぜ合わせます。
④③に①を加えて冷まし、粗熱が取れたら保存容器に移して冷蔵庫で冷やします。3〜4時間ほど冷やし、固まったら完成です。器に盛り付けていただきましょう。
上手に作るポイント
茶葉をしっかりと煮出して、ゼリー液に緑茶の香りを移すことがポイントです。北欧紅茶のロイヤルセーデルなら、しっかり煮出しても苦みや渋みが出る心配がありません。
ゼラチンは使うタイプによって、ふやかす水の量が変わったり、ふやかさずに使えるものがあります。使用するものによって加減してください。
シャインマスカット・緑茶・レモンの風味がさわやかにマッチ♪
種がなくて皮ごと食べられるシャインマスカットは、甘味が強くて独特の「マスカット香」がありますが、これが北欧紅茶のロイヤルセーデルの味とよく合います。レモンを加えて酸味を少し効かせてゼリーにすると、シャインマスカットの自然な甘味がぐっと引き立ち、さっぱりといただけます。
一般的な茶葉は長く煮出してしまうと渋みや苦みが出てしまいますが、北欧紅茶のロイヤルセーデルはその心配がありません。さわやかですっきりとした味わいで、暑い時期のおやつや食後のデザートにぴったりですよ。
まとめ
皮が薄くて甘いシャインマスカットは、種がほとんどなくまるごと食べられるのが魅力です。北欧紅茶のロイヤルセーデルとの相性が抜群で、「シャインマスカットと緑茶のグリーンティーゼリー」は、さわやかな風味とシャインマスカットの美味しさが引き立っています。暑い時期にさっぱりと食べられ、おもてなしにも向いていますよ。
Profileこのレシピを考えた人
Raico
パティシエ兼フードライター。
情報誌の編集・ライターとして勤務後、パティシエとしてホテル・洋菓子店・カフェレストランにて修行を重ねる一方で、マクロビオティックや薬膳など複合的に食分野を学ぶ。
「食べることは生きること」。“美味しいものに出会う”一期一会を楽しみながら、居心地のいい空間を探し中。
《資格取得》
製菓衛生師
フードコーディネーター
フードアナリスト
ラッピングコーディネーター
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