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スウェーデン料理の定番!「ヤンソンの誘惑」

スウェーデン料理の定番!「ヤンソンの誘惑」

スウェーデン料理にあまり詳しくない人でも、ヤンソンの誘惑という料理名を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
ヤンソンの誘惑は、じゃがいも、玉ねぎ、アンチョビにクリームを合わせたシンプルな料理です。いたってシンプルな材料ながら、その美味しさは格別です。カリッと焼けた香ばしそうな見た目にそそられて、一口食べるとクリーミーさにアンチョビの塩辛さが合わさって、いくらでも食べられてしまいそうです。お食事のメインやサイドディッシュ、おもてなしの料理にもぴったりの一品です。スウェーデンでは主にクリスマスに作られていましたが、今では一年中食べられています。

ヤンソンの誘惑のいくつかの由来

ヤンソンの誘惑という名前にはいくつか由来があります。一番有名なのは、19世紀にいたエーリク・ヤンソンという宗教家の話。絶対に肉や魚を口にしない菜食主義者の彼は、ある日このカリッと焼けた美味しそうな料理を見て激しく心が揺れて、ついに信者たちを見捨ててこっそりと食べたという話です。この由来は、日本でヤンソンの誘惑を紹介するときによく伝えられていますが、エーリク・ヤンソンとヤンソンの誘惑とを結びつける記述が、スウェーデン語の書物などにはないため、信憑性が低いとも言われています。
他には有名なオペラ歌手から名前をとったことや、1928年のスウェーデン映画から名前をとったなど、様々な説があります。
名前の由来は謎のベールに包まれていますが、この料理が目の前にあらわれたらエーリク・ヤンソンでなくとも、思わず食べてしまうことでしょう。

ヤンソンの誘惑の作り方

材料(4人分)

じゃがいも・・・8個
玉ねぎ・・・1/2個
アンチョビフィレ・・・12枚
生クリーム・・・400ml
牛乳・・・50ml
塩・・・適量
胡椒(できれば白胡椒)・・・適量
パン粉・・・適量
バター・・・適量

【下準備】
・オーブンは200℃〜230℃に予熱しておく。
・オーブン皿にバターを薄く塗っておく。

作り方

1. じゃがいもの皮をむいて細長く切り、冷水にさらす。玉ねぎは薄切りにする。

2. フライパンにバターをおとし、玉ねぎをきつね色になるまで炒め、水を切ったじゃがいもも加えてさらに炒める。塩、胡椒を軽くする。じゃがいもが少し透明になったら火から下ろす。(ここでじゃがいもを完全に火を通さないこと)

3. バターを塗ったオーブン皿に、炒めたじゃがいもと玉ねぎの半量をいれる。その上にアンチョビフィレを1枚ずつ並べ、残りのじゃがいもと玉ねぎをかぶせるようにいれる。

4. 牛乳と生クリームをそそぎ(生クリームは100mlほど残す)、所々にちぎったバターをのせる。お好みで上にパン粉をふる。

5. 200℃〜230℃のオーブンで45分ほど焼く。途中で残りのクリームをかけて再び焼く。焦げるようならアルミホイルをのせる。




美味しく作るポイント

紹介したレシピの材料は多めの量です。多めに作る方が美味しいのですが、少なめに作ることもできます。少なめに作るときに守って欲しいことが、じゃがいも1個に対してアンチョビの1枚半です。この分量を守れば少なめでも美味しく作ることができます。生クリームのみでも構いませんが、牛乳を少し入れることで、こってりし過ぎるのを防げます。また、上にパン粉をのせるのはお好みでお試しください。

ヤンソンさんの誘惑のお供にはサージョンスペシャルがおすすめ

濃厚なヤンソンの誘惑は、北欧紅茶のサージョンスペシャルと、とても相性がよいです。こってりとしたヤンソンの誘惑を、北欧紅茶のサージョンスペシャルがさっぱりと食べやすくしてくれます。

まとめ

不思議な名前のスウェーデン料理、ヤンソンの誘惑。美味しさの秘密がお分かりいただけたでしょうか。ぜひ、この料理を作ってその美味しさに誘惑されてみてください。

Profileこのレシピを考えた人

市東 玲美奈

東京から会津に移り住みスカンジナビア料理や郷土食を学び、菓子の卸やケータリングなどを行う。自然や植物を生かした料理や菓子製作の活動もしている。栄養士。

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